isomytal

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いつも怯えて
帰るまで 音で
夢だとわかる ここが家ではないこと
こんなに怖れ 隠れ 避けて 憎んで 愛した 
あなたと向き合うこともせずにいたけど 
もう遅い
あなたが消えるまで 待ってくれない
私の欲深さ 疑われるとすぐに泣いて
無邪気に求める 叱る 叱る
このままだと犯罪者よ
失敗したんだ
私の欲深さ あなたは全て許した
マリーのように慈悲深く
いつも一人で泣いていた
例えばあなたを 人だと思えていたら
例えばあなたに 優しくできたら
歪な怒りの矛先 お前の眼を貰う憎しみ
取り留めもない時間
掴み所のない優しさ
つまりは不器用なの わかっていた
だけれど私は犯罪者 あなたに従えない
そしたら気づいた 夜は訪れ煙を捧ぐ
まるで永遠のように
長く暗く蒸し暑いのだ
二つ先の角を曲がると 土砂降り
ああこの匂い 私が待っていた夜だ
光 煙 月 テレビ キャベツ 風邪 警察 歌
眠れずに走り出す
髪が伸びた18歳で
不思議なことを追う
この世の火星まで
血だらけの歌を見たホテル
見知らぬ土地で眠りから覚めずに
伝えられないでいた
あなたはまだ私を誤解しているだろう
昔のことは忘れよう
同じ頭のあなたと狂う
千鳥足で歌を聴く
ノートを無くした
大事なあなたからの手紙
全てを止めて救い出した
全てを止めて救い出したのに
初めて傷つけた
世界が溺れ苦しみ泣き出しそう
解放しなさい救えず私は
あなたから借りた本
悲しい犬の本
水の本
薬を挟んだ 真似をして
ベランダに座ると
明日が来た 真っ黒な明日が
やあそしたらこの包丁で
お前なんて切り裂くぞ
タバコを吸って泣いていた
これで終わり
忍ばせて 星を数える
川辺の辺り
時計を捨てた
朝の4時 橋の下で20歳 
ばかだなあ
飲んで忘れた 超えた 忘れた
覚えてないことだけ篩にかけて
やりとりを思い出す
まるでスパイラルアップの画
川のように流れ行く血管に沿って
心を説く人が狂った私を見た
そうだ夕暮れもあった
こちらのベンチに私がいて
砂場を挟むと幼い私
どちらも私なのに
どうして
枝分かれした悩みから葉が落ちるのを見た
この夜汽車で甘い香りがして眠れない
大荒れの海沿い 厳しい気候
海は私がすべきことを諭し
決断するべき時を教えない
どこでも間違えられるということを
気づいた時には私は死んだよ
雪のように冷たい指先に
触れる
嘘みたいな瞬間だけ
経験したことと昔見た夢の中の東京
間違えて触れてしまっただけ
それなのに
それなのに
そこからは酷い もう酷いんだ もう酷いのさ 酷い 酷いもんだ
もういいんだよって
死んで欲しかった人と、死んで欲しかった人と
会いたくなかった人と、愛してなかった人と
愛してた人と、謝りたい人と
もういいんだよって もういい
まだ可能性があると思えて
もういいのに 
こんなに憎んだあなたが去るなら
死ねばいいのに
雪みたいにあっという間
溶けて無くなあれ