2015-07-28 嵐の日 あなたの腕に触れるあなたと同じ香りになるあなたの虚ろな目を覗き込むあなたの不安定な心に触れるその日もあなたは夜中に帰ってわたしに多くのキスをした二人はワインしか飲まないあなたの髪を乾かすのはいつもわたしの役目ベランダには雨粒が音を立て夜のうちに嵐が来ていた揺れる木々や雨を照らす街灯はいつまでも寂しそうに濡れているすこし前の自分を見ているようだ朝、あなたの寝顔の側で嵐はもう去っていた街灯は消えて、水たまりに空を映す濡れた木々を照らすこの朝日はわたしの寂しさと愛おしさを何も知らない